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ありがとうを添えて

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ビジネス・観光 お客様の目的に合わせたご案内を心掛ける。

私は、駅員として駅に勤務し、ご利用されるお客様をお迎えして、安全に目的地まで向かえるようにご案内をしています。

りんかい線は立地の特性から、平日と休日、時間帯によって全く異なる目的を持ったお客様がご利用されます。沿線オフィスへ通勤される方や国際展示場で開催される大きなイベントに訪問される方などビジネス目的のお客様もいらっしゃれば、一大観光地であるお台場に足を運ぶ観光客の方もたくさんいらっしゃいます。ビジネスで来られた方は時間を気にされている方が多く、次の目的地までの最短ルートをご案内することが必要になりますし、観光で来られたお客様には周辺の観光スポットも案内することがあります。そのため、新しいスポットができたと聞けば仕事仲間と下見したりします。近年は海外からのお客様、特に中国からのお客様が増えました。案内用のiPadや中国語表記の地図などを利用して、日本滞在が少しでも快適になるように努めています。

お客様から感謝の言葉をいただいた時、逆にこちらから「ありがとう」と伝えたい。

私に声をかけてくださるお客様は、分からないことや不安を抱えています。私の案内でそれらが解消され、明るい笑顔になって目的地まで向かわれる姿を見たり、感謝の言葉をいただいたりした時は、役に立てたことを実感でき、逆にこちらから「ありがとう」と伝えたい気持ちになります。

りんかい線を利用されるお客様は年々増え、20周年を迎えた現在では1日平均24万3,000人のお客様に利用していただいています。非常に嬉しく、お客様には感謝の気持ちでいっぱいです。2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、さらに多くの方が利用されることが見込まれるため、海外からのお客様にも対応できるよう英語の研修を受けたり、ホームドアの整備を計画したり、ソフト面・ハード面、両方からサービスを充実させるための準備を始めています。開業初期からご利用いただいている方、初めてご利用いただいた方、通勤などで定期的に利用されている方、観光目的で一時的にご利用される方など、さまざまなニーズを持つ皆様に満足してご利用いただけるよう今後も努力していきます。

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トラブルに備えて、日頃からイメージトレーニングを積む。

平成14年の4月に入社し、駅員、車掌、運転士としてキャリアを積んできました。入社当時はまだ部分開業中だったことや、沿線の施設なども開発途上だったこともあり、広い東京テレポート駅が閑散としていたこと、夜9時を過ぎるとお客様がほとんどいらっしゃらなかったことが懐かしく思い出されます。それから全線開業や沿線開発が進み、今では乗車人員も増え、必要不可欠の路線になったと感じています。。

今から約10年前に運転士となり、5年間、運転乗務をしてきました。お客様に、目的地まで安全かつ快適に、安心してご利用いただくことが運転士の使命です。その力量が一番試されるのは、事故やトラブルが起こった時です。日頃から異常時に備えて、ルールに基づいた対応をイメージしてトレーニングを積んだり、同僚と情報や意見を交換したりして、冷静な判断と対応・安全の確保ができるよう心がけていました。そんな時に起こったのが東日本大震災でした。

お客様に安心してご利用いただけるよう、信頼される運転士を育てる。

東日本大震災の日は、天王洲アイル駅発車直前に地響きを感じて、自らの判断で発車を見合わせました。それから30秒後に大きな揺れと地響きが起こり、停電も発生しました。津波警報が発令されるなど、これまで経験したことのない事態が次々と起きました。一歩間違えれば、さらに大きなトラブルにつながりかねない状況の中、お客様を電車の中に閉じ込めることなく、15分で避難誘導を終えることができたのは日頃の成果だったと思います。。

現在は、裏方として若手の新人から年配のベテランまで、運転士を指導する立場になりましたが、「自分で考えること」を伝えています。教えられたことだけをやっていたのでは、本人の成長につながりませんし、よいサービスとしてお客様に還元することができないと思うからです。りんかい線がここまで成長し、20周年を迎えられたのは、お客様のご理解とご協力があってのこと。心から感謝しています。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、ますます注目が集まると思いますが、安心してご利用いただけるよう、信頼される運転士の育成に努めていきます。

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自分で考えて、車掌としての引き出しを増やす。

現在は車掌指導員として勤務し、新人の車掌が着任する際に3週間にわたる座学の計画や、乗務員訓練の課題の設定などを行っています。車掌は、いつも通り、何事もなければそれが一番いいことですが、もし異常があれば運転士や駅員と協力して、さまざまな案内や対応が必要になります。異常時に的確な行動をとることができるよう、実践的な訓練の計画を立てることを心がけています。新人が車掌として独り立ちをした時、周囲の方から「今年の車掌はミスが少ないな」という評判を聞くと嬉しくなりますね。 自分が車掌だった時は「人のいいところを盗む」ことを大事にしていました。例えば車内アナウンスひとつをとっても、声の大きさ、話すスピード、言葉の分かりやすさなど、注意すべき点はたくさんあります。プライベートででかけた時にいいな!と思った車内アナウンスのフレーズをストックしておいて自分でも使ってみるとか、自分で情報を集め、何がいいか考えて起こした行動は自分の身になります。そうやって引き出しを増やすことの大切さも指導するようにしています。

明日への力になった、お客様からの一言。

入社当時は4両編成で運転されていて、のんびりした路線でした。ダイヤが乱れることもほとんどなかったのですが、今では10両編成となり、朝の通勤時間帯には一度に最大約3000人のお客様にご利用いただくまでになりました。ここまで当社が成長することができたのも、これもひとえにお客様のお陰だと感じています。りんかい線をご利用になるお客様は整列乗車にとても協力的ですし、異常があった時はすぐに教えてくださいます。ある時、ちょっとしたトラブルが起きて、車掌、運転士、駅員で対応したことがあったのですが、その一部始終を見ていたお客様から最後に「お疲れ様です」「ありがとう」と声をかけられたことがありました。信頼して見守ってくださっていたんだと思うと嬉しくなりましたし、また頑張ろうという気持ちが湧きました。これからも安心して利用できる路線を目指していきたいと思います。

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現在の業務に活きる、研修での駅務係の経験。

平成14年に入社した当時、研修で2カ月ほど駅務に携わりました。現在は電気総括助役として電気設備の保守や、社員や協力会社様への指導に携わっているため、お客様からはほとんど目につかない職場となりました。2ヶ月の短い研修期間ではありましたが、直接お客様と触れ合ったり、頂戴したお金を丁寧に計算したり、この研修を通じてたくさんのお客様にご利用いただいていることを実感できたお陰で、現在も感謝の気持ちを持って日々の業務を行うことができていると思います。

駅務研修終了後は、信号設備の保守を担当しましたが、列車に対して進行や停止を指示する信号機のほか、ポイントを転換するための転てつ機、それらを制御するための電子連動装置と呼ばれる電子部品類、現場から信通機器室、指令室にいたるまで、厳しい先輩の元でしっかり教えてもらいながら保守を行い、知識と技術を身につけていきました。そうして入社した年の12月には無事に全線開業を迎えることができました。

故障から学び、安全に対する強度を増して、安心へつなげていく。

過去には、残念ながらお客様にご迷惑をおかけしてしまった設備トラブルもありました。朝の出勤時間には運転を再開することができましたが、始発から1時間あまり運転を見合わせることになってしまいました。原因はある程度予測することはできるものの、断定することはできなかったため、同僚だけでなく、関係する他部署にも協力を仰いで再発防止のための原因追求をしました。夜間に再現実験を実施し、なんとか原因を掴めたときは仲間への感謝の気持ちと、これでお客様にまた安心してご利用いただける嬉しさ、安堵の気持ちでいっぱいになりました。

その後も、安全性をより高め確実なものにするために運転保安設備であるATS装置の増強を図るなど設備を充実させてきました。その積み重ねを経て、りんかい線は今年で開業20周年を迎えることができました。人間で言えば成人です。これからも1年1年充実した年を重ねられるよう、進化と努力を続けていきますので、マスコットキャラクター「りんかる」ともどもよろしくお願いします。

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ミリ単位の調整を重ねて安全を確保する。

私は、土木や軌道、機械、建築の保守・点検などを行う部署で、施設総括助役として業務にあたっています。中でも、土木や軌道を主に担当していて、2週間に一度は全ての区間を歩いて線路等の点検をしています。終電後の深夜から翌朝4時頃までかけて細かく確認し、必要があれば線路を持ち上げて軌道を調整したり、整備したりと、乗り心地や安全の確保に努めています。入社後、設備係として土木と軌道の担当になったとき、土木に関しては経験があったのでこれまでの知識を活かすことができたのですが、軌道に関しては全くの素人だったので驚きの連続でした。例えば、線路とは大雑把なものだと思っていたのですが、実際はミリ単位での調整・管理が必要なことを知りました。その数ミリを誤れば脱線や大事故につながると考えると不安と緊張の毎日でしたが、経験豊富な先輩方が親切・丁寧に基礎を教えてくれ、少しずつ自信に繋げていくことができました。

若い世代へたすきをつなぎ、鉄道のプロを育てることでお客様へ還元していく。

りんかい線の安全・安心運行を担う気持ちは社員なら誰もが持っています。私が担当している土木・軌道の面で言えば、土木施設に不備があれば人命に関わる事故につながる可能性がありますし、軌道整備不良があれば、車両が脱線してしまうことも考えられます。どちらも社会的な影響は大きく、お客様からの信頼をなくすことにもつながります。安全・安心運行への責任は私たちの根幹であると肝に銘じ、緊張感をもって仕事に取り組んできました。

当社は、このたび開業20周年を迎えました。これから若い社員も増えていくと思いますが、鉄道のプロとしてどう育てていくか、私たちがしっかり考えて導いていかなければと思っています。鉄道のプロを育て、安全・安心運行に貢献することが、りんかい線を利用してくださるお客様の満足につながると信じて、やりがいを持って取り組んでいきたいです。

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お客様に安心してご利用いただけるよう綿密な計画を立てる。

平成19年に入社した時にはすでに全線開通し、全編成が10両になっていましたが、まだまだお客様は少なかったと思います。今年で開業20周年を迎え、入社当時と比べると、今では多くのお客様にご利用いただけるようになったなと感じます。しかし、その分車両故障で遅れや運休が発生してしまうと、ご迷惑をかけてしまうお客様も多くなります。車両基地関係者が協力して、お客様に安心してご利用いただける車両を提供できるように日々の仕事に取り組んでいます。

車両基地では何をしているのか? それは夜間、車両を停めているだけではなく、車両の検査や修繕、改造工事、清掃、広告の交換まで車両に関することなら何でもやります。私が担当している仕事は運用計画と言って、りんかい線が保有する8編成の車両を組み合わせて、どの編成をどの列車として走らせるのか、どの編成を検査や清掃に充てるのか、といった計画を立てることです。

関係者と協力し、お客様のためにベストを尽くす。

特に心がけているのは、決められた検査を確実に実施することと、検査で不具合が見つかった場合は、できるだけ早く修繕できるように計画し直すことです。お客様にとっては安全な車両というのは当たり前のことなので、より快適にご利用いただけるよう、車両清掃の計画にも気を配っています。ダイヤ乱れなどで予定していた清掃ができなかった場合は、できるだけ清掃の間隔をあけずに清潔な車両を提供できるよう、近い代替日を設けるようにしています。1カ月単位で作成し、前月には次月の運用計画を関係者に周知していますが、突発的な出来事や状況によって柔軟に変更することが求められます。協力会社の調整をしたり、必要な人員を確保したりして、再度うまく計画を立て直すことができたときは、パズルのピースがパチッとはまったように気持ちがいいです。

車両基地関係者は直にお客様と接する機会は少ないのですが、検査や修繕というのは、安全な車両を提供するためには最も重要なことです。大事な責務を担っていることを誇りに思い、これからも安心・快適にご利用いただける、質の高い車両をお客様に提供していきたいと思っています。

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夢だった東京ディズニーリゾートのラッピング列車を実現。

私は、営業課で、主にりんかい線沿線や周辺企業・観光施設とタイアップした企画を立てたり、オリジナルグッズやノベルティグッズの企画をしたりしています。

入社後1年間は駅員として勤務していたのですが、駅という場所は1日に1回はドラマが起きる場所です。楽しいこともあれば、辛いこともありましたが、この経験を通して駅員の大変さを知ることができました。その経験を活かし、営業課で企画を立てる際は、駅員はできるだけお客様のご案内や問い合わせへの対応に集中してもらい、新しいことを始めることで負担をかけないよう、仕組みを簡潔にすることを心がけています。

これまでで一番思い出深い企画は、当社線に東京ディズニーリゾートのラッピング列車を走らせたことです。オリエンタルランドに勤める大学時代の先輩を頼り、2年ほどかけて提案や交渉を重ねて、まずは東京ディズニーリゾートの前売り券の委託販売契約を締結。入社以来の夢だったラッピング列車が走っている姿、お客様が楽しそうに乗車される姿を見た時は、もう、嬉しくて仕方がなかったですね。

沿線の企業も私たちの大切なお客様。困った時に頼られ、一緒に盛り上げられる企業でありたい。

グッズも、クリアファイルやティッシュカバー、ぬいぐるみなどたくさん手がけてきましたが、中でも思い入れが強いのは「ガチャピン・ムック ラッピング 3両セット」です。これは提案セールスにより、テレビ局や製造・販売会社とコラボレーションした商品です。ただ作ればいいというのではなく、ひとひねり加えて、みんなの利益につなげられるような仕事を心がけています。りんかい線に乗車してくださる方々と同じように、沿線の企業も私たちの大切なお客様です。何か困った時は頼っていただいて、一緒になって盛り上げたり、楽しいことを企画したり。これからも地元の人たちに信頼され、愛されるりんかい線でありたいと思います。

開業20周年にあたっては、感謝の気持ちを込めてコミックマーケットとコラボレーションした記念入場券を作りました。多くの方に喜んでもらえたら嬉しいですね。